ロー・アスリッジ（Roe Ethridge）は、1969年フロリダ州マイアミ生まれ、VICEやthe journal等の雑誌でも作品を発表するフォトグラファー。Gagosian Galleryの所属アーティストでもあり、日本では2009年にRat Hole Galleryにて個展を開催。現在ではアメリカン・フォトグラフィーの歴史を自覚的に受け継ぐ、次の世代の数少ない写真家の一人と言われています。

本書は10年間に渡って撮影された写真で構成したもので、一見何の脈絡も無いイメージ（水着女性のポートレート、工事現場のランドスケープ、室内に置かれたオブジェ、雑誌の切り抜き等）を厳密な選択のもとに編集。奇妙な統一感を醸しだすこれらの写真群は広告、記録、アート作品を初めとした様々な要素を含んでおり、「写真はいたるところにあり、様々な形をとる」という現実と「肖像、風景、静物」といったアートの古典的なジャンルを繋ぐ架け橋のようでもあります。写真というシステムの多機能を自覚的に捉えた上で、その中を自由に泳ぎまわるような独特の感性と開放感が魅力的な一冊です。

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Mack 2012年刊行　第2版　テキスト英語
サイズ 縦294×横254 厚さ25mm　ソフトカバー206ページ