TOO MUCH Magazineは、アート、建築の話題を中心に、ヨーロッパや北米等で多くの読者に親しまれている東京発のインディペンデントマガジン。最新号9号は「聖なる空間」を取り上げます。

ますます俗化する世界において、聖なるものとは何のか、また聖と俗を分けるものは何なのか、古今東西の信念体系に迫り考えています。まず、ミュージシャンの蓮沼執太とともに訪れた画家・横尾忠則のアトリエでは、同じポーズを取りながら真逆の意味を表す横たわる身体、涅槃仏とオダリスクに迎えられ、私たちの旅は始まりました。

次に、日本全国にある古ぼけた民家や使い古された工場をモスクとして転用する日本のイスラム教徒たちと昼食をともにし、俗なる空間が礼拝の場へと変化し、イスラム建築を更新していく様をつぶさに目の当たりします。韓国人アーティストの崔在銀や、フランス人アーティストのカミーユ・アンロのように、荒廃した土地や荒んだ心を人間ではなく草や木が統制し、物語を語りはじめる空間を想像します。また、人生をひとつの物語だと信じ、自分をその物語の登場 人物だと自覚して生きる南の島の人たちから勇気をもらい、あの世とこの世を行き来しながら天国と地獄の入り口で生きる東北の女性たちが語る物語には畏怖の念を抱かずにはいられませんでした。本号は聖なる空間の体験をテーマにしていますが、同時に、必然として、それは俗なるものや狂気を映し出す鏡にもなったのです。

参加アーティスト：
横尾忠則、蓮沼執太、崔在銀、カミーユ・アンロ、長場雄、石川直樹、コズミック・ワンダー、フェイ・トゥーグッド、新城大地郎、ジョアンナ・タガダ・ホフベック、マイケル・ハイザー、シアスター・ゲイツ、ヒルマ・アフ・クリント、奈良原一高、伊丹豪、オードリー・フォンドゥカヴ、Item Idem

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サイズ: 25.7cm×18.2cm 260P
日本語訳冊子付き
ISBN: 977218767000009