Tokyo Circulation Black edition
有元伸也 | Shinya Arimoto

東京に居を移してから20年の月日が過ぎたが、日々変化を続けながら増殖するように拡大してゆくこの街の姿は今なお魅力的で、決して飽きることなく新鮮に映る。しかしその一方、都市機能の増大の結果として、人間が本来持っていたであろう生物としての身体性は見え難くなった。 かつて私は大地と共存して生きるチベットの遊牧民と寝食を共にし、彼等の肖像を写真に収めてきた。その彼等と比べた時、都市の利便性を享受する人々の姿は被写体として少し物足りなく感じてしまう。 だが本当にそうなのだろうか?よく目を凝らし東京の街を観察してみると、そこには都市と共存しながらたくましく生きる人々の姿が見えるはずだ。芽生えた疑問と向き合うべく、都市に生きる生物としての人間の姿を追い求める日々が始まった。それから10年が経った今、私の目に映る東京は壮大な循環を持つ一つの生態系だ。
>有元伸也
>Zen Foto Gallery
Zen Foto Gallery 2016年刊行
サイズ縦373×横302mm ハードカバー 196ページ
  • 8,000円(税込)